近年、健康ブームや安全な食品などの関心が高まり、「無添加食品」が注目を浴びています。それでは「無添加食品」とはどのようなものを差し、どんな特徴があるのでしょうか。ここでは無添加食品や添加物などについてご紹介したいと思います。
無添加食品とは、食品添加物に分類されるものや、人工的に作られた合成添加物を使わないで作られた食品を言います。自然由来の材料や原料を使用し、昔ながらの製法で作られることが多いですが、2024年3月までは無添加の表示には厳密な決まりがなかったため、製造業者が任意で表示できるようになっていました。
食品添加物は食品や料理を作るうえで大変重要な役割があります。身近なものであれば、色や発色をさせるための着色料や、カビや微生物の繁殖を抑える保存料、味や香りをよくするための甘味料や調味料などが挙げられます。
私たちの生活の中で添加物は非常に身近なものとなっており、今日では様々な食品で使われています。
昔から「添加物は体に悪い」というイメージが定着しているように思われますが、現在の食品衛生法では、添加物に関するリスクについては安全性が確保されており、添加物によって健康被害が出ることはありません。
むしろ添加物が入っていることで食中毒の危険が軽減されたり、おいしい味や香りが実現されていることも事実ですので、添加物が入っているからと言って、危険な商品ではないということは頭の中に入れておきましょう。
無添加食品は素材本来の素朴な味が楽しめる一方、材料が自然由来なため腐りやすいというデメリットもあります。無添加をアピールすることだけに躍起になり、温度や料理法などの衛生管理を疎かにすると、食中毒のリスクも高くなります。
「無添加」・「食品添加物不使用」と聞くと、何となく体に良いのでは・・・というイメージを抱くかと思います。近年では無添加を食品のアピールとして前面に押し出す傾向が強くなり、逆に「添加物は悪」と考えてしまう人も多くなってきました。
このことから、2024年4月より「無添加」「化学調味料不使用」「食品添加物不使用」など、添加物を使っていないという表記が法律でできなくなりました。「添加物は悪」ではないことを消費者に定着させるためです。